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戦略・戦術・考え方

Amazon中古せどりの利益率の合格点は?計算方法と目標を伝授します。

 

カワセミです!

前回は「最初に仕入戦略を決めた方がいいですよ」っていう記事書きました。

せどりの仕入戦略は早めに決めよう!戦略8パターンと代表的な商品を紹介。

 

その中でも少し触れたのですが、「利益率」というのは戦略を決めたり、せどりを副業として継続していくうえで非常に重要な指標です。

今回は、中古せどりの「利益率」について書いていこうと思います。

 

「利益率って何?」

「何%くらいあればいいの?」

という疑問に答えていこうと思います。

先にポイントだけ書いてしまうと、考える上での重要な視点「返品率」「モチベーション」も考慮することです。

仕入れる際に基準にする商品ごとの合格点の利益率は、扱う商品によって異なりますが、家電なら30%、雑誌なら25%、DVD・Blu-rayも25%は最低でも欲しいところです。

今回は特にAmazonで出品する場合の利益率にフォーカスしていきます。

それでは早速いってみましょう。

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利益率って何?計算方法は?

利益率と言っても、何を分母にして何を分子にして計算するかで意味が全然変わってきます。

ただ、最もポピュラーで最も重要なのは「売上高利益率」で、一般的に利益率と言えばこれを指します。

計算方法

売上高利益率=利益(売上-費用)÷売上

利益は売上から、売上を得るためにかかった費用を引いたものです。

通常は費用は、商品原価、販売手数料、交通費、梱包資材、Amazon大口出品の月額登録料など販売にかかるすべての費用です。

 

ただ、せどりに関する利益率を考える上では「商品個別の利益率」「月次での利益率」の2つの視点が必要になります。

 

「個別商品の利益率」を考える上では費用には「売上原価」「販売手数料」「カテゴリー成約料」「FBA手数料(配送代行手数料)」などの商品にダイレクトに紐づく費用だけを入れて考えるのがおすすめです。

なぜかと言えば、個別の利益率を考える場面というのは実際の店舗での仕入の場面なので、固定費である月額登録料や商品にダイレクトにリンクしない交通費や梱包資材費などの変動費はまで加味していたのではとても計算が大変で、仕入判断というスピードを要する場面では使い物にならないからです。

 

一方で「月次の利益」で考える場合には、固定費である月額登録料も準変動費である交通費や梱包資材費もすべて費用としてカウントすべきです。

月次決算として成績把握と今後の戦略を考える上で使う月次利益はより正確さが求められるので、かかった費用は全部入れて月のトータルの利益を考えることが必要です。

 

また、本来の「利益」というと納付する税金(所得税・住民税)も引いた純利益になりますが、税金に関しては含めずに考えた方が考えやすいと思います。

せどりを副業として行う上で一番知りたいのは「商品個別の利益率」「月次の利益率」であることと、人によって所得税率は異なるので「どのくらいの利益率が合格点?」という事を判断する上では入れない方がわかりやすいです。

商品個別の利益率の計算例

実際に「商品個別の利益率」の簡単な計算をしてみましょう。

冒頭で家電なら30%、雑誌なら25%、DVD・Blu-rayも25%は最低でも欲しいところといったのはこの部分です。

「商品個別の利益率」を計算する場合の費用は商品にダイレクトに紐づくものだけ入れます。

 

今回はブックオフでDVDを5,000円仕入れて、それをAmazonで10,000円販売できそうなケースにしましょう。

DVDの販売手数料15%と決まっています。カテゴリー成約料(特定カテゴリーのみにかかる)はDVDの場合は140円FBA手数料(配送代行手数料)は大きさによって異なりますが421円と仮定します。

(画像は「Amazon出品サービス手数料」より引用)

上の計算表は、売上10,000円から仕入原価の5,000円、販売手数料15%に消費税を入れた1,650円と消費税込みのカテゴリー成約料154円、FBA手数料の421円を引いて利益2,775円となっています。

利益2,775円÷売上10,000円=28%

28%が「商品個別の利益率」という事になります。

 

ただいちいちこんなことやってられないですよね?

DVD・Blu-rayなどの映像メディアも雑誌などの古本も販売手数料は15%(税抜)で、カテゴリー成約料(税抜)とFBA手数料も合わせると大体売上の20%くらいになります。

仕入判断などざっくり計算したいときには本・DVD・ブルーレイなどのメディア商品なら「売上の20~25%くらいが手数料」と覚えておくと便利です。

手数料のうちカテゴリー成約料とFBA手数料は固定費なので、販売価格が10,000円、20,000円と高くなるほど売上に対する手数料の率は低くなります(20%に近くなります)。

反対に販売価格が2,000円など安くなれば販売手数料の比率が高まり25%に近くなります。

 

売上の20%が手数料という事は、売上×80%から原価を引いたものが「利益」になります。

これを覚えておくだけで、先ほどの場合なら「10,000円×80%-5,000=3,000円」ざっくり3,000円くらい利益が出ることがすぐにわかります。

 

 

*ちなみにAmazonではなくてメルカリやヤフオク!で販売する場合は、販売手数料は一律10%くらいなので、これに大体の送料を加えて計算すれば利益率が計算できます。アマゾンの場合より手数料の体系は単純です。

月次の利益率の計算例

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月次の利益率の計算は、毎月の決算として1か月単位で行います。

例えば、1月1日~1月31日までの一ヶ月の成績表という事です。

この場合の利益と利益率の計算にはかかった費用の全てを入れることがポイントです。

 

計算を簡単にするために仮に、先ほどの個別の商品と全く同じものが30個売れたとしましょう。

販売単価10,000原価5,000円販売手数料は15%カテゴリー成約料154円(税込み)、FBA手数料421円

これが30個です。

この他に、Amazon大口出品の月次登録料5,390円、交通費・資材などその他の費用6,000円かかったと仮定します。

売上からこれらの費用を引いていくと利益71,860円になりました。

利益71,860円÷売上300,000円=24%

24%が「月次の利益率」という事になります。

このように「商品個別の利益率」と比べて4,5%利益率が落ちるのがポイントです。

 

どのくらいの利益率があればいい?

利益率の計算方法が分かったところでどのくらい利益率があれば合格点?

僕は、「商品個別の利益率」家電なら30%、雑誌なら25%、DVD・Blu-rayも25%は最低でも欲しいと考えています。

理由としては2つあって「返品率」「モチベーション」です。

「返品率」を加味して目標利益率を考えよう

先ほどの利益率の計算では、「月次の利益率」「商品個別の利益率」よりも4,5%落ちるのが普通ですという事を書きましたが、もう一つ利益率が落ちる要因があります。

それが、商品の「返品」です。

Amazonでは購入者の返品が比較的容易なので、商品に不具合があったり、付属品が欠品していたり、はたまた購入者の意にそぐわないと返品が発生します。

返品されると大概の場合再販は不可能になります。

その場合、商品の仕入れ代金はまるまる損をすることになるため、目標の利益率を決める上では返品率も加味することが重要です。

返品率は商品のカテゴリーによって大きく異なるのですが、今回紹介している中古の場合「雑誌、DVD・Blu-ray:2%」、「家電:10%くらいが目安になります。

これを加味して月次の利益率を計算してみましょう。

雑誌、DVD・Blu-ray

おさらいのために商品個別の利益です。

28%の利益率がありますね。

これに、返品率も加味して月次の利益を計算すると下図のようになります。

返品による損失‐3,000円は原価×2%で計算しています。

利益率は23%に減っていますね。

ただこの減少のほとんどは大口出品月額登録料や交通費などその他の費用の影響です。

先ほどの段落で計算した、返品率考慮前の月次の利益率が24%であったことからほとんど変わってないことがわかります。

雑誌、DVD・Blu-rayは返品率2%を加味しても月次の利益率にはほとんど影響しません。

返品率が2%と非常に低いため、利益はほとんど変わらないからです。

 

しかし、重要なポイントは商品個別の利益率から5%程度落ちているという事です。

「商品個別の利益率」「月次の利益率」では約5%の差がつくので、先ほど紹介した雑誌、DVD・Blu-ray目標利益率25%で考えると、最終的には月次で20%程度の利益率に落ち着くことを意味します。

言い換えると、最終的な利益率20%を目指すために、「個別商品の利益率」は25%を目標にするという事です。

 

家電

続いて家電の場合を見ていきましょう。

ではまずは「商品個別の利益率」から見てみます。

家電の場合販売手数料は8%と雑誌、DVD・Blu-rayに比べて低いです。

その代わり、モノが大きいためFBA手数料は高くなる傾向にあります。

またカテゴリー成約料はかかりません。

販売手数料8%、FBA手数料は815円と仮定して計算しています。

その結果、販売手数料が安いので利益率は33%と高くなります。

 

続いて、返品率を加味した月次の利益率です。

このように月額登録料などの費用や返品を加味すると、利益率は24%と大きく下がりました。

重要なポイントは商品個別の利益率から10%程度落ちているという事です。

「商品個別の利益率」「月次の利益率」では約10%の差がつくので、先ほど紹介した雑誌、DVD・Blu-ray目標利益率30%で考えると、最終的には月次で20%程度の利益率に落ち着くことを意味します。

言い換えると、最終的な利益率20%を目指すために、「個別商品の利益率」は30%を目標にするという事です。

 

「モチベーション」を加味して目標利益率を考えよう

さて、上記の「返品率」のところで、家電も雑誌、DVD・Blu-rayも結果として月次で20%の利益を確保するために、「商品個別の利益率」では家電は30%、雑誌、DVD・Blu-rayは25%と設定していることがお分かりいただけたと思います。

じゃあなんで20%の利益を最終的な目標値としているかというと「モチベーション」の問題です。

20%以上の利益が確保できないとモチベーションの維持が厳しいと思っています。

というのも中古せどりは新品せどりに比べて間接作業の手間がかかります。

基本的にすべて一点ものなので検品、梱包、写真撮影、説明文の記載といった新品では必要のない作業が必要となります。

これがキツイ!

仕入れはいいんです。トレジャーハント感覚で最高に楽しいので。

ただ、間接作業が全然楽しくない。

なので、利益率が高くないと間接作業なんてやってらんないという事ですね。

 

初心者の人や物販に詳しくない人はピンと来ないかもしれないですが、利益率20%はかなり高い方です。

企業で考えると、小売業全体の売上高営業利益率は平均で2.1%というデータがあります。

データソースは経済産業省(商工業実態基本調査)です。

ものすごく利益率が高いことで有名なZOZOTOWNでも営業利益率は15%~20%くらいです。

 

2.1%なんていう低い値でやっていけるのは、ものすごい量を売りさばいている企業だからこそやっていけるのですが、個人でも新品なら10%、下手をすれば5%でも作業が少ないので全然成り立つと思います。

中古せどりの利益率の目標は20%ですが、全然達成不可能な目標ではなくて現実的な目標です。

僕でも平均すると20%~25%くらいの利益率です。

こういった意味でもせどりは非常に稼ぎやすい副業と言えると思います。

作業時間を計算してみよう

「モチベーション」というあいまいなものを具体化するために、もう少し掘り下げて考えてみましょう。

作業時間の目安を計算してみます。

検品、梱包、写真撮影、商品説明、出品登録という間接作業を全部合わせると1商品あたり10分~15分程度かかります。

僕がせどりを始めたばかりのころだと1個当たり15分かかっていました。

そのあと、バーコードリーダーを買ったり、PC・プリンターを買い替えたり、エクセルの台帳をアップデートしたりと工夫して今は1個当たり10分といったところです。

せどりにおススメのPCとプリンターは?コスパ重視で選びましょう!

トータルのかかる時間は目標とする利益によって変わるので、今回は副業で多くの人が望んでいる金額5万円で見てみます。

 

月に5万円の利益を目標にする場合

単純に先ほどの計算式の前提で逆算すると、最終的な利益率が20%とすると月に250,000円の売上が必要となります。

販売単価が10,000円だとすると25個の商品の販売が必要になるという事です。

じゃあ、25個の商品にかかる間接作業時間ですが、1個10分なら250かかるという事になります。

およそ4.1時間かかるといことです。

50,000円÷4.1時間=12,195円

間接作業時間だけで考えると、時給12,195円という事になります。

 

これに仕入の時間を加味したものがトータルの作業時間になります。

仕入時間は個人の実力や扱っている商材によって全然変わってくるので、これは目安ですが、1個仕入れるのに30分時間がかかったとして12.5時間です。

仕入時間12.5時間+間接作業時間4.1時間=トータル16.6時間

50,000円÷16.6時間=3,012円

時給3,012円という事になります。

どうでしょうか?

時給3,012円あれば間接作業が面倒くさかったとしてモチベーションとしては十分だと思います。

さらに言えば、仕入はめっちゃ楽しいので、仕入を趣味的にできる人であれば、体感の時給は間接作業だけなので先ほどの12,195円くらいに感じると思います。

 

利益率はあくまで目標!トータルで利益を上げるという感覚を持とう

さて、今回は「利益率」の計算方法や、目標値について書いてきました。

まとめると以下の通りです。

  • 店舗で参考にする「商品個別の利益率」:家電30%、雑誌・DVD・Blu-ray25%
  • 理由はすべての費用・返品を加味した「月次の利益率」で考えた場合家電なら-10%、雑誌・DVD・Blu-rayなら-5%程度落ちて20%程度に落ち着くから。
  • 「月次の利益率」20%を目標とするのは「モチベーション」の問題

 

最後に非常に重要なことをお伝えして終わろうと思います、それは「個別の利益率はこれを超えなければ仕入れてはいけないという事ではない」という事です。

例えば、「DVDで25%超えてないから仕入対象じゃない」という事ではありません

利益率はあくまで基準値・指針であって良い商品も・悪い商品もあって平準化してこのくらいになるのを目標とするという事です。

せどりで非常に大切なのが、「トータルで利益を出す」という考え方です。

 

この記事が何かの参考になれば幸い。それでは!

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参考記事

Amazon出品で個人情報を晒したくない!バーチャルオフィスとSMARTalk(スマートーク)で解決。

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  • この記事を書いた人

カワセミ

都内の某企業でサラリーマンをしているカワセミと申します。 副業で資産形成を目指しています。 公認会計士の資格を持っていますので、そういった視点からもこのブログを作っていけたらと思います。

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